こんにちは、管理人のエディコです
このブログでは、一貫してADHDを公務員の職場でカミングアウトすることを推奨していません。
もちろん、カミングアウトによって負担が減ることになる人も多いと思いますので、この点は一概には言えないことなんですが。
非推奨の理由は別記事で語っていますので、興味がある方はリンクからご参照ください。
今回は、カミングアウト非推奨の理由をもう少し、掘り下げてというか、私の個別事情を踏まえて紹介したいと思います。
当然ながら個別事情なので、万人共通の内容にならないのですが、実際にADHD公務員である私がどのようなポイントを加味して、「ADHDをカミングアウトしない」という決断に至ったのかという点は参考になるんじゃないかなと思いました。
✔ADHDの職場でのカミングアウトを迷っている
✔田舎の自治体に勤務するADHD公務員
✔子どもがいるADHD公務員
Contents
エディコは公務員としてはポンコツです
まずはじめに、改めて伝えておくことがあります。
世の中には、ADHDでもエネルギッシュな公務員として十分に渡り歩いている人もいるのも事実ですが、私は公務員としてはポンコツの域に存在しています。
エディコのポンコツぶり
- 書類を作れば必ず誤字脱字
- 頭の中が整理できないので説明が下手
- 空気が読めない
- ヤル気がないと思われがち
- やりたくない仕事は放置しがち
こんな感じの典型的なADHD公務員であることを認識いただければと思います。
私の仕事ぶりがわかりやすいエピソードがありますので、リンクを貼っておきます。
すみません、ちょっと脱線しましたが、ADHDをカミングアウトしない個別事情を順番に見ていきましょう。
1.住んでいるエリアが田舎すぎる
私の職場でもあり居住地でもある市なんですが、けっこうな田舎です。
テレビもあるし、ラジオもあるし、車もそれなりに走っているので、吉幾三さんの歌に出てくるほどの田舎ではないのですが、田舎です。
田舎で困るのは、インフラ面ではなくコミュニケーション面ですかね。
いわゆる噂が広まる速度が光回線並みに早いのです。
噂に関するエピソード
田舎の役所の噂話に関するエピソードを一つ紹介します。
実際に私が新人だったころ、配属されて一週間たったころに知らないおじさん(私が知らないだけで同僚に当たる同じ役所職員)から
おじさんああ、君が新人ね
ちょっと変わってるらしいね、ハハハと言われたことがあります。
初めて話す人だったので、私の変人エピソードがもうすでに噂として出回っていて、おじさんはリサーチ済みだったのでしょう。
一週間で見抜かれるくらい変人なのは事実なのでいいのですが、一回も話したことも、接したこともない人にそこを指摘される筋合いはありません。
田舎の人は噂好き?
このエピソードはほんの一例に過ぎないのですが、田舎の人というものは都会の人に比べて多くの人に接する機会の絶対数が少ないためか、良くも悪くも人一人当たりに対する情報量や関心が大きくなりがちです。
そして、たいてい良くない情報に対する興味がより強い傾向にあります。
まあ、田舎に暮らす私自身も噂話は好きなので、あまり批判めいたことは言えないんですけどね
私は自分のADHDについて、特に引け目を持っているつもりはないのですが、自分のADHDに必要以上に好奇の眼差しを向けられること、誤解されることを懸念しているため、職場でのADHDカミングアウトはしないつもりでいます。
田舎すぎるエリアで公務員をしているADHDの方でカミングアウトに迷っている場合は、悪い噂は速攻で広まりやすい点を慎重に考えるべきであると思います。
2.子どもへの影響
住環境が「田舎すぎる」ことの派生でありますが、子どもへの影響も重要な判断指標です。
ADHDは先天的な障害であり、多くは遺伝によるものです。
アメリカの研究によれば、ADHDが子どもに遺伝する確率は75~80%とも言われています。
この結果と、職場でのADHDカミングアウトには直接的な因果関係はもちろんありません。
自身がADHDをカミングアウトしたところで、子どもがADHDであればADHDのままですし、ADHDでなければADHDでないままです。
自分の子どもを色眼鏡で見られたくない
いったい何を懸念しているかというと、私に息子・娘がいたとして、私自身がADHDを公言している場合、その子どももADHDの疑いがあるという色眼鏡で見られるおそれがあるのです。
田舎の場合、公立の保育園の保育士、公立小中学校の教員は、受け持つ子どもの親が同じ自治体内に勤務する公務員の場合は特に情報が筒抜けである場合があります。
私が住んでいる場所が極端に田舎なので、その傾向は特に顕著です。
受け持つ子どもの親の情報は、保育・教育の運営に重要な影響を与えるので、当然と言えば当然です。
保育士、教員も人間ですから多少の偏見を持つことは仕方がないですし、そこは変えられない部分です。
しかし、私のADHDの情報に引っ張られて、私の子どもに偏見の目が向けられ、私の子どもが憂き目に遭うことはとてもではないですが、我慢できません。
将来的に、自分の子どもに偏見の目を向けられないように、少なくとも小学校を卒業するくらいの年齢に至るまではカミングアウトは慎重に行うべきだと考えています。
3.周りから区別されたくない
私はADHDを理由に周りから「差別」はもちろんですが、「区別」もされたくはありません。
はっきり言って、この考え方は私のワガママです。
区別…相手を科学的、合理的に受け入れた上での線引き
簡単にいうと、差別は感情的、区別は科学的ということになるでしょうか。
差別は当然ながらあってはならないことです。
それに対し、区別は相手の特性を受け入れた上での合理性に基づく分別です。
一見すると、問題ないように思えますが、ADHD当事者である私にとっては区別の方が残酷に感じます。
ADHDである私にも得意なことはあります。
仕事をする上でも、ADHDの能力が役立つことがあります。
しかし、ADHDであることを理由に、どの仕事を私に与えるかといった区別はされたくありません。
それが、私や組織のための合理的な判断であったとしてもです。
冒頭にも話しましたように、これは完全に私のワガママです。
ADHDを伏せていることによって、自分を追い詰めたり、周りに迷惑をかけることもあるでしょう。
例え私や周囲への思いやりに由来する理にかなった区別であったとしても、私はそこに甘んじたくはありません。
そして、書いていて気づいたのですが、なんだかんだ私は仕事が好きなんだと思います。
これからも迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いいたします
誰に言ってんの?
4.性格的にやっていける
やはりこれが一番だと思います。
自分で言うのもなんですが、私は朗らかで、人当たりが良く社交的(コミュ障ではありますが)です。
ADHDの魅力の一つでもあると思います。
自分の失敗を笑い話に変える力も持っています。
もちろん、笑い話に変えれないやつは封印します
表面上、反省しているフリも大事だよ
自分の良さを見失う
元来、細かいことは気にしないタイプだったのですが、仕事のミスを重ねていくうちに、反省はしなければならない、自分の苦手を真摯に受け止め克服しなければならないという責にとらわれて、朗らかな本当の自分を見失っている時期もありました。
ミスがきっかけで鬱になり、ADHDの診断を受けたときに職場でのカミングアウトも考えました。
しかし、鬱を克服したとき、同時に完璧主義的な考え方も捨てました。
ミスを重ねることが自分の努力不足と思い込んでいたのですが、ADHDの特性だとわかったからです。
そこからは、ADHDである自分を受け入れて、努力ではなく工夫で乗り切っていく方向にシフトチェンジしました。
公務員を続けるために自分の良さを消さないで
私は朗らかな私が好きなので、公務員などという、つまらない枠組みに自分を当てはめて、自分を変える努力を諦めたのです。
公務員である私は、長い人生の中のワンシーンでしかありません。
もちろん、必要な努力はしていきますが、相反する自分の良さまで消していくつもりはないという意味です。
まとめ
長い自分語りになりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございます
ADHDの特性は千差万別です。
エディコの一例に、共感できない部分や、受け入れられない点はみなさんそれぞれあったかと思います。
本来、チラシの裏にでも書くようなないようでしたが、参考になればうれしいです。
漠然とした不安は「認知のゆがみ」に由来するものかもしれません
仕事や人間関係のちょっとしたことで、不安になったり、悩んだり、イライラしてしまうのは「認知のゆがみ」によるものかもしれません。「認知のゆがみ」とは?
同じ状況や出来事に遭遇しても、事実として得られるものは、それぞれの人の認知の仕方によって異なります。出来事の受け止め方が人によって違うために、それに伴う感情や行動も、時として他人に理解されなかったり、常識外れとされてしまったりすることがあります。
例えば、上司に仕事のミスを指摘された場合、
「再発防止策を考えよう」「上司がいてくれてよかった」と前向き捉える人もいれば、
「こんなミスしてしまうなんて自分はなんてダメな人間なんだ」と落ち込んだり、
「この程度のミスを指摘するなんて、上司は器の小さな人だ」と敵意を持って捉える人もいます。
同じ出来事なのに、捉え方ひとつでこのように気持ちの違いが生まれてしまいます。
認知のゆがみとは、一般的に、同じ出来事に遭遇した際に、歪んだ捉え方をすることで、自分の気持ちが不安になったりイライラしたり、ネガティブなものになることを指します。
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認知の仕方には正解がなく、ポジティブなら良いというわけでもありません。けれども、必要以上にネガティブに受け止めて、その感情を蓄積させてしまっても人生が楽しくありません。
自分自身の認知のクセを知って、コントロールできればベターだと思います。
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