こんにちは、管理人のエディコです
今回はADHD公務員にとって超重要テーマである仕事の優先順位をつけるについてお伝えします
✔優先順位がつけられない人
✔仕事の〆切が間に合わないことが多い人
✔公務員として働く自信がなくなってきた人
Contents
ADHDは「優先順位をつけること」が苦手
コミュニケーションでつまづく人や、ケアレスミスが多くて悩む人など、ADHD公務員もさまざまタイプがいます。
今回テーマにした「優先順位」ですが、ほぼすべてのADHD公務員が悩むポイントなのではないでしょうか。
コミュ力があるADHD公務員、書類の完成度が高いADHD公務員がいても、優先順位のつけ方が得意な公務員は少ないのではないでしょうか。
優先順位の管理は一見地味ですが、これに失敗すると、優れたコミュ力も、高い書類完成度も一気に帳消しになるくらい社会人に必須のスキルです。
なぜ「優先順位」が重要?
なぜ優先順位の管理が重要かというと、あなたが役所という組織で働いている事務員の一人だからです。
すみません、わかりにくいですよね。
例え話を交えて説明します。
もしも、あなたが超有名な画家なら
例えば、あなたが山奥のアトリエで作業する超有名な画家だとします。
仕事は、インスピレーションがおりてきて、作品を描きたい気分なら描けばいいのです。
山奥に住む超有名な画家なので、誰もあなたに指図しません。
誰に急かされるでもなく、優先順位など無視で、自分のペースでやればいいのです。
でも、あなたは公務員
話を現実に戻します。
役所で働くあなたには仕事の相手がいます。
それは、市民であったり、国・都道府県、庁内(上司・同僚・他部署など)、外郭団体、業者などなどいずれであっても必ず相手がいると思います。
その相手が必要な時に書類などの成果物として、存在させることが仕事というものです。
その〆切に間に合わせるために、あなたは複数の業務をかき分けて、そこにたどり着く必要があります。
〆切に間に合わなかったら、相手の仕事がとどこおるなど、周りの人の時間を無駄にしてしまいます。
周りに迷惑をかけることは、すなわち、あなたの仕事の評価を下げます。
評価が全てではありませんが、仕事の成果の基準の一つではあります。
大変な思いをして仕事をするからには、成果は伴ってほしいところです
だいたいの公務員は複数の業務を抱える
地方行政に求められるものが増大しているのに対し、行財政改革で多くの自治体が職員を減少させています。
つまり、一人当たりの業務は基本的に多岐にわたり、これからも増えていきます。
一つ一つの業務を効率よくこなしていくことも必要ですが、場合によっては優先順位の低い業務は切っていく、つまり「やらない」という判断が必要なフェーズにいつかあなたも直面すると思います。
来たるべき日に備えて、一つ一つの仕事に優先順位をつける力は養っておきましょう。
優先順位は周りの力を引き出す
そして、何より優先順位のつけ方が上手くなると、あなたを取り巻く組織の仕事での流れがスムーズになります。
周りのみんなも人間ですから、仕事の流れが良くなると、効率よく、気持ちよくなります。
気持ちよく仕事ができれば、周りの士気も上がります。
あなたの優先順位の技術向上が、めぐりめぐって周りの力を引き出す効果を生み出します。
優先順位の管理が重要である一番の理由がこれだと思います。
苦手の理由は「不注意・多動性・衝動性」
ADHD公務員はなぜ優先順位が苦手かについてです。
苦手の理由はADHDの特性である不注意・多動性・衝動性にあります。
不注意…集中力がない。物事を整理できない・忘れやすい。
多動性…落ち着きがない。
衝動性…感情や好き嫌いでの行動をコントロールできない。
次に下の表をご覧ください。
優先順位のつけ方を妨げるおそれのあるADHDの特性要素を項目ごとに不注意・多動性・衝動性に分類してみました。
ADHD公務員の困難 | 不注意 | 多動性 | 衝動性 |
用件を忘れっぽい | ● | ||
整理整頓・管理が苦手 | ● | ||
集中力が続かない | ● | ● | ● |
落ち着きがない | ● | ● | |
計画を立てられない | ● | ● | |
進捗管理ができない | ● | ● | ● |
好きなこと・やりたいことばかりやる | ● | ● |
不注意・多動性・衝動性の特性の多い少ないは人それぞれ差異があるものの、これだけ広範囲にわたり要素が絡み合っていれば、だいたいのADHDが優先順位をつけることが苦手であることに納得いただけるのではないでしょうか。
「優先順位のつけ方」の苦手対処法
コミュニケーションのトラブルは、アフターフォローというワンチャンがあります。
書類のケアレスミスは、決裁をもらうまでの過程で誰かが気づいてくれるワンチャンがあります。
しかし、優先順位は時間との勝負です。
時間は巻き戻せませんので、優先順位のミスはどうにもならない最悪のケースに陥る場合があります。
優先順位のつけ方は、公務員として生きるADHDが克服することの中でも優先順位上位に位置すると私は思います。
優先的に対処していきましょう。
対処法①:優先の基準をはっきりさせる
優先順位の「優先」は何を基準にするべきなのでしょうか。
仕事なのですから、基本的にすべて重要なものばかりでしょう。
そこで考えたいのが、その仕事が上司にとってどれだけ重要かです。
基本的に重要度が高い仕事は早く仕上げる必要があります。
しかし、それは上司の性格や価値観に左右され、一言に公務員といっても価値観が多様化していますので、とても複雑です。
そこに統一的な基準を見出すことは難しいのですが、「時間」に着目することで一つの絶対的な基準を見出すことができます。
仕事をふってきた上司に〆切はいつまでかを聞くことで、時間を基軸とした優先基準を見出せます。
キーワードは「いつまでですか?」です。
この一言を投げかけることで、〆切を明らかにして、重要度の輪郭が見えてきます。
このときに、「●日の●時まで」と細かく確認することを習慣づけましょう。
対処法②:〆切ごとに分類する
〆切を確認したら、今抱えている仕事を紙に書きだします。
紙に書くことがポイントです。
A4ミスコピー紙の裏がおすすめです。
紙というフォーマットは、自由度が高く、一度に全体を見ることができます。
何より書いたことを忘れても、もう一度見れます。
ADHD的には非常に大きなメリットです。
次に、書き出した仕事に優先順位を5段階で評価します。
目安は以下の通りです。
優先順位5段階評価(目安)
- 1時間以内
- 半日以内
- 1日以内
- 翌日を含め、日をまたいでもよい
- 1週間以内
例えば、あなたが「今日の午前中いっぱい(優先度2)」の仕事に取り組んでいたところに、上司が「○○をすぐに一覧にまとめて(優先度1)」と指示してきたら、作業を優先度1の方に切り替えます。
優先度2の仕事がちょうど軌道にのってきたのに、というあなたの都合は関係ありません。
この切り替えに慣れていきましょう。
対処法③:細分化して紙に書き出す
紙に書き出す業務は、1行では書かず、業務達成までのプロセスに必要な作業を細かく具体的に書き連ねましょう。
箇条書きでいいと思います。
例えば、あなたに「○○会議の資料作成」というタスクがあったとします。
よし、会議の資料を作ろう
と念じて次の瞬間に会議資料が完成していたなら、あなたは魔法使いです。
会議資料の作成という業務は、いくつもの細分化されたタスクの集合体です。
「会議資料の作成」を細分化
-
- 上司に資料の目的・方向性などの確認
- 仕様(用紙サイズ・求められるページ数など)の確認
- 資料作成のための資料集め
- 大まかなレイアウト
- 資料(たたき台)作成
- たたき台で上司に確認
- 庁内の関連部署に内容の確認
- 決裁をとる
- 印刷・製本・PDF化する
記事の都合上、いくつかの手順を割愛してはいますが、一言に「○○会議の資料作成」といってもこれ以上に多くのタスクが隠れています。
さらに、実務では作業と作業の間に「修正」や「変更」といった、あらかじめ想定しきれない不確定要素も含まれます。
仮にこの資料作成の〆切が優先度4に相当する「明日まで」としてふられた場合、
優先度4だから後回しでいいや
といってる場合ではないですね。
優先順位をつける際には、〆切に間に合わせるには「いつから」取り組む必要があるか、という複合的な視点も必要です。
対処法④:やる気スイッチを入れる
仕事の優先順位をつけることができても、取り掛かれなければ意味がありません。
あなたのモチベーションを引き出す、やる気スイッチを見つけて仕事に取り掛かりましょう。
・一つ仕事が片付くとチョコレートなどを一口食べる
・十分な休養をとる
やる気スイッチは、ADHDの「先延ばし癖」の対策にもつながります。
いつかこれをテーマに記事を書いてみたいです。
まとめ
優先順位の重要性
- 優先順位の管理は、仕事の評価に直結することもあるくらい重要なスキル
- 優先順位のミスは、周りの仕事がとどこおり、時間的な損失を発生させる
- 優先順位のミスは、どうにもならない最悪のケースに陥る場合がある
- 無駄な仕事は「やらない」と判断するためにも優先順位の技術は必要
- 優先順位の技術は、周りの力を引き出すこともある
ADHDが優先順位をつけるのが苦手な理由は「不注意・多動性・衝動性」によるものです。
私なりの対処法を参考にしてみてください。
対処法①:優先の基準をはっきりさせる
- 〆切までの「時間」が一つの絶対的な基準
- 仕事をふられたら「いつまでですか?」を習慣づける
対処法②:〆切ごとに分類する
- 〆切を基準に仕事に優先順位を5段階で評価
- 抱えている仕事を紙に書き出す
対処法③:細分化して紙に書き出す
- 業務達成までのプロセスに必要な作業を細かく具体的に
- 〆切に間に合わせるには「いつから」取り組む必要があるかという視点も必要
対処法④:やる気スイッチを入れる
- 優先順位をつけても、取り掛かれなければ意味がない
- やる気スイッチを見つけよう
- ADHDの「先延ばし癖」の対策にもつながる
以上、参考になればうれしいです。
漠然とした不安は「認知のゆがみ」に由来するものかもしれません
仕事や人間関係のちょっとしたことで、不安になったり、悩んだり、イライラしてしまうのは「認知のゆがみ」によるものかもしれません。「認知のゆがみ」とは?
同じ状況や出来事に遭遇しても、事実として得られるものは、それぞれの人の認知の仕方によって異なります。出来事の受け止め方が人によって違うために、それに伴う感情や行動も、時として他人に理解されなかったり、常識外れとされてしまったりすることがあります。
例えば、上司に仕事のミスを指摘された場合、
「再発防止策を考えよう」「上司がいてくれてよかった」と前向き捉える人もいれば、
「こんなミスしてしまうなんて自分はなんてダメな人間なんだ」と落ち込んだり、
「この程度のミスを指摘するなんて、上司は器の小さな人だ」と敵意を持って捉える人もいます。
同じ出来事なのに、捉え方ひとつでこのように気持ちの違いが生まれてしまいます。
認知のゆがみとは、一般的に、同じ出来事に遭遇した際に、歪んだ捉え方をすることで、自分の気持ちが不安になったりイライラしたり、ネガティブなものになることを指します。
「認知のゆがみ」無料診断
認知の仕方には正解がなく、ポジティブなら良いというわけでもありません。けれども、必要以上にネガティブに受け止めて、その感情を蓄積させてしまっても人生が楽しくありません。
自分自身の認知のクセを知って、コントロールできればベターだと思います。
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