こんにちは、管理人のエディコです
今日は「離人症」について語ってみたいと思います。
このテーマは、ずっと書きたかったことなのですが、今まで怖くて書けませんでした。
今回は勇気を出して書いてみました。
✔離人症に悩む人
✔自分の体が自分のものじゃなくなる感覚が怖い人
✔景色が色褪せる、視界が狭くなる謎の現象が起きる人
✔急に現実感がなくなる現象に悩む人
Contents
離人症って何?
Wikipediaによれば、「離人症」とは、
自分が自分の心や体から離れていったり、また自分が自身の観察者になるような状態を感じること。その被験者は自分が変化し、世界があいまいになり、現実感を喪失し、その意味合いを失ったと感じる
という現象です。
離人症の現象が起こったことがない人からすると、よくわかりませんよね。
私の言葉で説明すると、自分の「肉体(本体)」と「精神(意識)」が分離して一致しなくなるような現象です。
・手足や指などの複雑に動く部位があることが理解できなくなる
・世界から追い出された感覚になる
・体を動かすのが怖くなる
・見えている世界が色褪せる、視界が狭くなる
・現実感がなくなる
・なぜ今ここにいるのかわからなくなる
・もう元に戻れない感じがして怖くなる
離人症の原因は?
強いストレスが原因とされています。
離人症は、強いストレスを受け止めきれなくなったときに、意識を分離させて精神を守るための一種の免疫反応です。
本体から意識を逃がすことで、ストレスを他人事のように感じさせるわけです。
離人感を感じる人は意外に多いらしいのですが、一時的なものなので、ほとんど忘れてしまうようです。
しかし、特に幼少期のネグレクト体験などの強いストレスがあると私のように慢性化してしまいます。
また、治療方法は現時点では確立していないそうです。
どんなときに起こる?
離人症の現象は突然起こります。
いつ起こるかはわからないです。
そして、離人症が発動するとパニックになります。
傾向としては、疲れているときやストレスが溜まっているときに発動しやすい気がします。
コントロールはできない?
自分の意識とは無関係に起こるので、発動しないようにコントロールすることはできません。
反対に、離人症を意図的に発動させることはできます。
離人症の感覚を思い出すようにすると発動するので、簡単にできます。
離人症が発動しても、まったくメリットがないので、基本的にやりませんが。
ちなみに、離人症のことを考えると離人症が発動するので、今このブログを書いている最中も離人症が起こっています。
離人症が発動すると、恐怖や不安感に襲われ、作業効率が格段に悪くなるので、このブログはいつも以上に時間をかけて書いています。
冒頭で「怖くて書けませんでした」とありましたが、それは書こうとすると離人症が発動してしまうからなのです。
いつから離人症になった?
私の記憶に残る一番古い離人症体験は小学校一年生のころの給食の片づけをして、こぼした給食を片付けていた時です。
自分の体が自分のものじゃない感じがして気持ち悪かったのを覚えています。
自分の意識は、自分を単細胞生物のように認識しているのに、実際の自分の本体にはなぜか複雑なつくりの手足があることに強烈な違和感を感じました。
指や腕を動かすと、自分の形が変わってしまうことが嫌で、動けなくてパニックになりました。
パニックといっても、暴れたり奇声をあげたりではなく、ただじっとしているだけなので、周りは気づいていません。
ADHDの症状もあって、幼少期から周りから変わった子と思われている自覚があったので、これ以上、変な子と思われないように子供ながら気を付けていたのだと思います。
2,3分すると、意識と本体が一致する感覚が戻って、普通になりました。
これは大人になった今、当時を思い出して言語化しています。
当時はそれを言語化できず、またなぜか恥ずかしいことと感じていたので、親にも先生にも友達にもその現象を伝えられず、心の中でおびえるだけしかできませんでした。
そこから、ほぼ毎日30年以上、1日平均2回は発動しているので、20,000回以上も離人症が発動していることになります。
意識が離れた本体はどうなっている?
何回も繰り返しているうちに「またこの感じがきた」「なんか嫌だな」と思いつつも慣れてきてはいました。
本体と意識が分離した感じになっているわけですが、その間、本体はオート運転モードになっています。
小学校の合唱コンクール中に離人症が発動したときには、意識は分離しつつも本体はちゃんと歌っていました。
合唱コンクールの歌など、何回も練習して身についている行動なので、意識が離れていても、本体がオート運転でも問題なくこなせます。
電車に乗っているときに離人症が発動したときには、乗換駅でちゃんと降りて、ホームを移動して、乗りたい車両に正確に乗ることもできました。
このように、オート運転では難しいような複雑な行動や会話もすることができることが私の経験上判明しています。
つまり、意識は本体から分離して精神の方にいるというよりも、分割されて本体にも何割か残っている感じというのが正確かもしれません。
仕事中や車の運転中に発動したことも何度もあるのですが、問題なく行動を継続できています。
そもそも、今、離人症になりながらもブログを書けていることが、本体に意識が残されていることを証明していますね。
私は、分離している方がメインの意識で、本体に残っている方がサブの意識という認識です。
しかし、離人症が解消されるときに消えるのは本体から離れた方の意識であることが多いです。
なので、この認識は逆なのかもしれません。
20,000回以上も離人症になっといて、まだ怖いの?
これは正直に「怖い」と答えさせてください。
現実の喪失感などは慣れたのですが、自分が自分じゃなくなる感じや、手足を認識できなくなる感じは今でも怖いです。
何が怖いのかというと、意識が離れてしまった本体の自分はどうなってしまうのか。
日常生活に戻らなかったら、自分が抱える責任は誰が果たすのか。
このまま意識が本体に戻らなかったら、誰も本体を大事にする人間がいなくなってしまうじゃないかと意識の方の自分が恐怖を感じて誰にともなく訴えかけます。
この自分の意識も肉体も崩壊していく恐怖感があふれかえってしまいます。
特に、夢の中で発動して、そのまま目覚めたときの離人症は何度も経験していますが、夢と現実と離人症がごちゃ混ぜになり本当に怖いです。
離人症の対処法
先に書きましたとおり、離人症の治療方法が確立していないので、対処法は基本的にありません。
しかし、発症歴30年以上の私なりの対処法を紹介します。
対処法①:慣れる
一発目から頼りない対処法ですが、克服に向けた第一歩が「慣れる」ことです。
私のように何度も(といっても万単位ですが)繰り返しているうちに、現実の喪失感や、視界が失われる感じは弱まっていきます。
対処法②:受け入れる
離人症は、決して気持ちのいい症状ではありませんが、離人症になっている自分自身を否定や避難する必要もありません。
離人症が発動しても「あ、また始まったか」くらいに軽い気持ちで、離人症になっている自分を受け入れてあげましょう。
対処法③:知る
もしかしたら、この記事を読んで初めて「離人症」という言葉を知った方もいるかもしれません。
私も「離人症」という言葉と概念を知ったのは社会人になってからです。
それまでは、私だけがこの症状に悩んでいると思い込んでいて、とてもつらかったです。
しかし、離人症に悩む人は意外といることを知ってからは、気持ちがとても軽くなりました。
そして、20,000回以上も離人症を発動している私という存在を知っていただいたことがあなたを勇気づけるきっかけになれば、うれしいです。
まとめ
②受け入れる…「あ、また始まったか」くらいに軽く受け入れる
③知る…「離人症」という言葉や概念を知る、悩むのはあなた一人ではない
繰り返しになりますが、離人症は治療方法が確立していません。
なので、対処法といいつつ実質、何の解決にもなっていなくて、すみません。
終わりにですが、本当につらい時は無理せず心療内科に相談しましょう。
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